Amazon Pollyは、機械学習を利用した音声読み上げサービスです。これを利用することで、文章を読み上げ、文章に声を吹き込むことができます。
このAmazon Polly、WordPressプラグインがAmazonにより用意されています。したがって、容易に導入できます。

By: Clint Mason
Amazon Polly for WordPressの導入
Amazon Polly for WordPressはプラグインの形で公開されています。プラグイン→新規追加から「Amazon Polly for WordPress」で検索してください。
IAMユーザーの作成と割り当て
IAMユーザーに関しては多くの場所で説明されているため割愛します。ポリシーに関しては、次のようなものを使うとよいでしょう。
{
"Version": "2012-10-17",
"Statement": [
{
"Sid": "Permissions1",
"Effect": "Allow",
"Action": [
"s3:HeadBucket",
"polly:SynthesizeSpeech",
"polly:DescribeVoices"
],
"Resource": "*"
},
{
"Sid": "Permissions2",
"Effect": "Allow",
"Action": [
"s3:ListBucket",
"s3:GetBucketAcl",
"s3:GetBucketPolicy",
"s3:PutObject",
"s3:DeleteObject",
"s3:CreateBucket",
"s3:PutObjectAcl"
],
"Resource": "arn:aws:s3:::audio_for_wordpress*"
}
]
}
これは、Amazon S3およびPollyへのアクセスを許可するポリシーとなります。
プラグインの初期設定
プラグインを実際に利用するには、Access keyとSecret keyが必要となります。
設定→Amazon Pollyからそれぞれのキーを設定し、保存してください。
細かい設定と、過去の投稿への一括導入
正しいキーを入力し、検証されると設定項目が表示されるようになります。次の設定は、修正しておくとよいでしょう。
New post default
Amazon pollyを自動的に新規投稿に対して有効にします。便利ではありますが、これは下書きの更新のたびに音声も同時に更新してしまうため、使用料金が跳ね上がる原因になります。下書きの更新頻度が高い場合は、ここの設定をオフにして各投稿ごとに都度オンにするべきです。
Voice name
初期設定で英語圏の設定が行われています。ですが、この記事を読んでいるということは日本語圏が対象のはずですので変更してください。女声のMizukiと、男声のTakumiが選べます。
Bulk update all posts
過去の投稿すべてにAmazon Pollyを導入します。かなり時間がかかる場合があり、また文字数によってはPollyの利用料金が跳ね上がることがあります。
個人のサイトでも、安価に音声読み上げ機能を導入できる
自治体のサイトで導入されていることを見かけるものの、実際に導入するには高価な契約が必要で個人での導入は難しいものでした。Amazon Pollyは音声読み上げ機能を安価に導入、実現できるため個人でも簡単に導入できるようになっています。
音声読み上げ機能を導入することで、視覚に障がいを持つ人に対するアクセシビリティが向上します。また、音声により読み上げるため、記事をバックグラウンドで音声で聴いてもらうこともできます。音声で再生できるため画面を注視する必要が減り、歩きスマホの低減にも寄与するかもしれません。
精度に関してはまだ発展途上な部分もありますが、9割方の文章は正しく読み上げられています。このサイトにも導入しているため、気になる場合はお試しくださいませ。